目次
進行について
背景、NPCについて
導入
マスターシーン
クライマックスフェイズ
エンディング
メインフェイズ中にPCが睡眠をとるなどの行動を行った場合、導入と同様の夢を見させてください。
狂気カード 12枚
「疑心暗鬼」「依存」「疎外感」「いきすぎた想い」「血への渇望」「潔癖」「恐怖症」「失踪」「異性への恐怖」「恐怖の関連付け」「歪んだ心」「予知夢」
ハンドアウトの数は3+8の合計11個です。
プライズは「ペンダント」があります。
見にくいですがハンドアウトチャートです。
図.ハンドアウトチャート
この世界には人類をクローンと置き換えようと目論む何者かがいる。
ランダムに誰かが選ばれ、その人物のクローンが生み出される。
クローンは元となった人物と入れ替わるため、その人物を殺害しようとする。
それが今回のシナリオにおける、PC1と行方不明になった秋穂である。
クローンは元となった人物と、その周囲にいるランダムな複数の人物に
自分がそのランダムな誰かを殺害する夢を見せてしまう。
これは意図的ではなく、自然的にそうなってしまうのだが
襲撃の対策を取られる可能性があり、クローンにとってはデメリットとなる。
そのため、クローンは夢を見たものを自分の元の人物同様クローンに置き換えようとしている。
今回のシナリオでの対象者はPC2、PC3、樋口健太郎、樋口茜だ。
なお秋穂はシナリオ開始時には元の秋穂と入れ替わっており、
あとは茜を殺害すれば自分のやるべきことは達成する。
ただし茜と健太郎の近しい関係により、クライマックスフェイズではクローンであるPC1と協力することとなる。
NPCについて
・樋口健太郎
PCに合わせて年齢を決定してください。
学生の妹が一人いる。
手伝ってくれるPC達には友好的で、ご飯奢ったりしてくれる。
・樋口茜
樋口健太郎の妹だ。
行方不明の秋穂の親友。
登場PC：全員
このシーンではPCの見ている夢を描写する。
以下描写例
ぐちゃり、
水音の混ざった音は、聞いていて気持ちのいいものではなかった。
何度も聞こえるそれによって、原型を留めなくなっていく。
そいつは凶器を何度も何度も振りおろし、それは最早人だったのかもわからなくなる。
そして肉塊は声をあげることも、動くことすらなかった。
フードを目深にかぶったその人物は、こちらを見るとにやりと笑った。
全員≪夢≫で恐怖判定
次からは時系列順にPCの行動を描写する。使命に関わる部分以外は自由に変えてよい。
★シーン1
登場PC：PC1
ハッと目を覚まし、辺りを見渡すと外はまだ暗かった。
ひどい寝汗をかいている。
とても不快な夢を見た気がする。
妙に喉が渇いている。
水でも飲もうとあなたはキッチンへ立ち、コップに水を注いだ。
喉を潤し、気分を落ち着かせる。
そうして半分ほど減ったコップの中身を見下ろしたその瞬間、
水面に夢で見たフードの人物が見えた。
ぞわりとする背筋に、思わず辺りを見回しても自分以外には誰もいない。
★シーン2
登場PC：PC2
ピピピピ、というアラームの音で目を覚ます。
ぼんやりとベッドの中で先ほどまで見ていた夢、
フードから覗いた顔を思い出し背筋を震わせる。
夢にしては妙にリアルで、こびりついた恐怖心が離れない。
気分を変えるためにも、着替えて外に出よう。
あの夢の光景は、早く頭から消し去りたい。
★シーン3
登場PC：PC3
空にはすがすがしいほどの青空が広がっている。
しかしPC3の気分は晴れてはいない。
曇り空の方がぴったりという気分だ。
そんな気分を少しでも変えようと外に出てきたはいいものの、
一向に気分は晴れない。
ふとあなたがいつものように胸元に手をやると、
いつも身に着けていたペンダントがないことに気付いた。
★シーン4
登場PC：全員
あなた方の元にメッセージがくる。
それは共通の友人である樋口健太郎からの連絡であった。
『妹の友達が帰ってこないらしいんだ。直接話して相談したいんだけど、会えないか？』
聞けば、どうやらその妹の友人が一週間ほど前から連絡が取れないらしい。
家にも帰っておらず、捜索中であるがまだ見つからないそうだ。
会話例
「茜の友達の秋穂ちゃんって子がしばらく連絡もなしに帰ってきてないらしいんだ。まだ学生（PCの年齢に合わせてください）だし、親も周りも必死に探してる。
それでさ、秋穂ちゃん、見たことくらいはあるだろ。茜とよくいっしょにいるし。よかったら君らにも協力してもらえないかな。
そんなお礼とかはちゃんとできないけど…茜も元気ないし、時間あったらでいいからさ。頼むよ。
俺もなんか変な夢見てちょっと気分よくないって言うかさ。やっぱ不安ってのが出てるのかな。(話を聞くのであればPC達と同じような夢を見ている)
そういえば、PC1は最近近くの廃校に行ったりした？なんか俺の友達がそこでPC1を見たってやつがいたんだけど、もしかして先に秋穂ちゃんの噂でも聞いて探してくれてたりしたのかなって。
あれ？違うのか。じゃあ気のせいかな…
まあいいや、よろしく頼むよ」
一通りのやり取りが終わった後、健太郎は「樋口健太郎」と「樋口茜」の居所とPC達の居所の交換しないかと提案する。
これは各PCが交換するかしないかを決定して構わない。
※ここで居所を得ている場合、後の戦闘で特殊な戦闘乱入が可能となる。
初期ハンドアウト「夢」「樋口健太郎」「樋口茜」「廃校」を公開してください。
★1サイクル目終了時
PC1に電話がかかってくる。PC1の友人からだ。
電話に出ると、次のようなことを言ってくる。
「探してるって言ってたペンダント探したけど、なかったわ
なんか急用だったみたいだから一応報告しておくね」
PC1がそんな覚えがないと言っても先日（導入以前）直接頼みに来たじゃないかと返される。
★2サイクル目終了時
（PCからランダムで）茜から電話がかかってくる。
出ると、焦った様子の茜が話しかけてくる。
「助けてください！お兄ちゃんは今バイト中（もしくは仕事）で連絡が取れなくて、でも私にはどうしたらいいのかわからないんです！」
その後、携帯電話を落としたのか、ガシャンという音が聞こえたあと
「お願い、秋穂ちゃんやめて！」
という声が聞こえてくる。
この時点で茜に対して感情を獲得しているか、居所を獲得しているものは茜とエネミー（秋穂）との戦闘に乱入することができる。
戦闘が終了すると秋穂は姿を消します。
★戦闘について
秋穂は茜を最初に狙う。
・茜
ルールブックP243 通りすがり
攻撃対象：秋穂
プロット：自由
→キャラクターシート
・秋穂（？）
ルールブックP245 ドッペルゲンガー
攻撃対象：茜
プロット：自由
→キャラクターシート
・戦闘戦果：通常の戦果、茜の秘密、秋穂の秘密、アイテム（好きなもの一つ）から一つ
秋穂の体力はクライマックスフェイズに引き継ぐ。
・秋穂の勝利：誰も戦闘に参加できず、秋穂が勝利した場合、茜は死亡する
戦闘乱入に成功して秋穂が勝利した場合、秋穂は敗者からランダムに選んだ一人に対して【殺意】の感情を獲得する。
※茜が死亡した場合、クライマックスフェイズでは茜の偽物が茜として存在しているため、クライマックスフェイズの描写は特に変更する必要はない。
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【秋穂】
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| 概要 あなたは樋口茜の親友である。 現在失踪中だ。 あなたの【使命】は無事家に帰ることだ。 |
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秘密 あなたが秋穂だ。 あなたの【本当の使命】は残りの関係者を殺すことだ。 ≪暗黒≫で恐怖判定 |
あなた方の前にPC1が現れる。
それはどこからどう見ても、PC1だ。
いくらそっくりでも、ここまで同じ人はいないだろう。
全員≪混沌≫で恐怖判定。（狂気カードの山札の残りがやばかったらなしでいいです）
PC1（？）はあなた方に殺意を向け、聞きなれた声で言う。
「見つけた。夢を見た者は殺さなければいけない。
安心して。代わりは用意するから」
以降戦闘に入る。
自発的脱落は可能である。
戦闘終了条件：エネミーをすべて倒す
PC全員が戦闘から脱落する
PC全員が戦闘から自発的脱落を行う
希望があれば勝者が決まるまで
戦闘の戦果：通常の戦果、秋穂の秘密の中から一つを獲得することが可能
また、教室Bでプライズを獲得していなかった場合、PC1（？）がプライズを所持しているため、勝者はそれを獲得することができる。ってGMは言ってあげてください。
エネミーデータ
・PC1（？）、秋穂（？） 秋穂は途中の戦闘の生命力を引き継ぐ
ルールブックP245 ドッペルゲンガー
攻撃対象：ランダム
プロット：自由
→キャラクターシート
・倒した場合
PC1によく似た人物は塵となって消えてしまった。
しかし秋穂はその場に倒れたままだ。
秋穂を起こすのであれば、秋穂は何も覚えていないように振る舞う。
殺害したい場合、判定なしで殺害することが可能である。
殺害した場合の処理はGMとPLに任せる。
隠す場合は隠せてよいし、正当防衛として警察に行くのであればそれでもかまわない。
ドッペルゲンガーを倒せばPC達は夢を見なくなる。
後日、健太郎が捜索のお礼として食事を奢ってくれる。
★秋穂を生かしている場合
「茜はまだ不安なのか夢見が悪いみたいだけど、秋穂ちゃんも帰ってきたし、そのうち元気になるんじゃないかな」
★秋穂を殺した場合
近くのテーブルから話し声が聞こえてくる。
「風邪引くし悪夢見るし最悪だわ」
「ついてないな、どんな夢見たんだよ」
「なんか友達が誰かに殺される夢」
それを聞いたあなた方は妙な不安感に襲われる。
怪異はいつも、あなたたちの傍にいる、かもしれない。
あなたの周りにいる人は果たして本当にあなたの知っている人だろうか。
・自発的脱落
あなた方は気付いたら家にいた。
PC1に向けられた殺意が忘れられない。
その後もあなた方は日常を過ごしていく。悪夢と共に。
そうして常に感じるのだ。どこからか殺意を。
いつ殺されるのだろうか、そんな不安に襲われながらこれからを過ごしていくのだろう。
・生命力を0点にされ、戦闘から脱落
あなた方は気付いたら家にいた。
いまいち何をしていたのか思い出すことができない。
その後もあなた方は日常を過ごしていく。
入れ替わったあなたとして、あなたはこれからも過ごしていく。